第4章 講演会当日までに漏れなく準備

講演会当日に慌てて講師や参加者、関係スタッフに迷惑をかけることがないよう、漏れなく準備しておくことが重要です。

講演会を成功に導くために、下記の4点について参考にしてください。

 

 

1.進行表の作成・確認

当日ムリやムダのないよう、講演会の進行表を作成します。

関係スタッフと最終確認し、漏れのないよう注意します。

講演会の進行表を作成するポイントは下記のとおりです。

①時間管理
講演会の時間を効率的・効果的に管理するために、各セッションの時間枠を明確に設定しましょう。
講演やパネルディスカッション、休憩時間、参加者とのインタラクションなど、すべての要素を考慮して、時間配分を適切に行いましょう。
②セッションの流れ
進行表では、各セッションの順序や流れを明確に示すことが重要です。
オープニングやウェルカムスピーチ、プレゼンテーション、パネルディスカッション、クロージングなどのセッションを順序良く配置し、参加者が講演会の全体像を把握しやすくしましょう。
③時間配分と余裕の確保
各セッションやアクティビティの時間枠を設定する際には、余裕を持たせることも大切です。
遅れが生じた場合や予定外のトラブルが発生した場合にも対応できるよう、適切な余裕を持たせたスケジュールを作成しましょう。
④参加者とのインタラクションの時間
参加者とのインタラクションを促すために、質疑応答やディスカッションの時間を設けます。
参加者が講師や他の参加者と意見交換や情報共有ができる時間を設け、参加者を飽きさせることなく満足度を高めましょう。
⑤休憩時間と食事の時間
長時間の講演会では、参加者が疲れを癒し、リフレッシュするための休憩時間や食事の時間を設けることが重要です。
参加者がリラックスして情報を吸収できるよう、適切なタイミングで休憩や食事の時間を設定しましょう。
⑥進行管理者との連携
進行表を作成する際には、進行管理者やスタッフとの連携を図りましょう。
進行管理者と共に進行表を確認し、スケジュールや時間配分について意見を交換しましょう。

2.準備しておきたいもの

マイクやスピーカー、プロジェクター、スクリーン、照明など機器の確認や設置を行います。
また、受付や案内板などの準備も必要です。

①プロジェクターとスクリーン
講演会で使用される主要な機材の一つです。
プロジェクターとスクリーンを使用することで、講師がスライドや映像を参加者に見せながら話をすることができます。
②音響機器
適切な音響機器は、講師の声をはっきり届けるために重要です。
マイク、スピーカー、ミキサーなどの音響機器が必要です。
③指示棒またはレーザーポインター
スライドやプレゼンテーション中に特定のポイントを指し示すために使用されます。
講師が参加者の注意を引くために役立ちます。
④ホワイトボードまたは黒板
講演中にアイデアや図を描くためにされます。
講師が参加者との対話や説明を行う際に活用されます。
⑤ノートパソコンやプレゼンテーション用のソフトウェア
講師がスライドやビデオを表示するために、ノートパソコンを使用します。
主にプレゼンテーション用のソフトウェア(PowerPoint、Keynoteなど)を使用して講演を行います。
⑥インターネット接続
講演中にインターネットにアクセスする必要がある場合、適切なインターネット接続が必要です。
オンラインのコンテンツを使って、デモンストレーションを行う場合などに使用されます。
無線LANは多くの参加者が集まるところでは不安定になりがちなので、なるべく有線LANを使用することをお勧めします。
⑦必要な席やテーブル
参加者が座るための椅子やテーブルが必要です。
会場の規模に応じて、適切な数と配置を準備します。
⑧講師用の演台とお水、資料など
講師のために会場前方に演台を用意し、パソコンや資料、マイクを置けるようにします。
水の位置は演台の右手奥で、水差しとガラスのコップが適切です。
ペットボトルで代用される場合はキャップを事前に開け、そして閉めておきます。
講師が講演中に、キャップを開けることに神経を使わなくてよいようにするためにです。
また講師が参加者に配布するためのグッズや資料(パンフレット、名刺など)、また書籍の販売を希望される場合もありますので、講師に事前に確認しましょう。

3.講演会のPR・告知

ポスターやチラシ、社内報や広報誌、ホームページ、新聞広告、各種SNSの活用だけでなく、講師との握手会や著書プレゼントなどのプラスアルファの企画も集客アップに有効です。

①ランディングページの作成
講演会を告知した内容のウェブサイトやランディングページを作成し、詳細情報を掲載しましょう。講師のプロフィール、プログラム、日程、場所、料金、申し込み方法などをわかりやすく表示し、参加者にアクセスしやすくします。
スマートフォンからも分かりやすく表示されるよう工夫し、申し込みフォームも簡単に申し込めるよう工夫しましょう。
②ソーシャルメディア(SNS)活用
各種ソーシャルメディアプラットフォームを活用して、講演会の情報を拡散しましょう。
また講演会の公式アカウントや公式ページを作成し、イベントのアップデート、講師の紹介、参加者とのコミュニケーションを行います。
また、ハッシュタグを活用して話題を拡大しましょう。
③Eメールマーケティング
公式のメールマガジンを立ち上げ、メールで講演会について告知します。
過去の参加者リストがあれば、講演会の詳細情報や特典等をEメールで配信して直接情報を提供します。
④ブログ記事によるコンテンツマーケティング
講演会のテーマに関連するブログ記事やコンテンツを制作し、ウェブサイトやSNSで共有します。
価値あるお役立ち情報を提供し、参加者の興味を引きます。
⑤プレスリリースの発行
講演会の詳細情報を含むプレスリリースを作成し、PRタイムズやアットプレスなどのサービスを活用してオンライン配信します。
関連メディアや業界団体があれば、直接送って記事にしてもらうよう依頼します。
メディアの取材を受けることで、講演会の露出が高まります。
⑥パートナーシップと共同プロモーション
同じ業界や関連分野の組織や企業と提携し、ウィンウィンの関係が築けるのであれば、お互いに紹介しあう形で共同プロモーションを行います。
パートナーシップによって、より広範な対象者にアクセスできます。
⑦オンライン広告の活用
予算をある程度確保し、グーグル広告やソーシャルメディア広告などのオンライン広告キャンペーンを実施します。
無駄なコストをかけないよう、できるだけ地域や客層などターゲットを絞った形で配信し、効果的に講演会をアピールします。
⑧口コミによる伝播
ランディングページや各種SNSに参加者や過去の参加者からの口コミを掲載して、満足度の高い講演会であることをアピールしましょう。
また、参加者に講演会の情報をシェアするよう促し、口コミによる参加者増を促進します。
⑨イベント登録サイトの利用
コクチーズやセミナーズなどのイベント登録サイトに講演会の情報を掲載し、幅広く参加希望者の目にとまるようにします。
また自治体や地域団体・業界団体などのサイトへのイベント告知が出来ないか調べてみましょう。
⑩PRキャンペーンとメディア対応
地元のケーブルテレビなどのメディア関係者やジャーナリストに対して、講演会の情報を提供し、取材を依頼します。

これらの方法を組み合わせて、講演会のPRと告知を効果的に行うことで、参加者を集めることができます。

4.講演会の撮影や録音の準備


最近は講演会をリアルタイムでオンライン配信したり、録画してアーカイブを提供したりする機会が増えてきました。
講演会の模様を写真撮影や録音する場合は、撮影機材や録音機材の準備をしておきます。
また、撮影や録音の許可を講師や参加者に確認する必要があります。
下記の点について、十分注意しましょう。

①著作権と許可
講演会の内容が著作権で保護されている場合、撮影や録音する前に著作権者から許可を得る必要があります。
講師や主催者に許可を取り、制限や条件に従うようにしましょう。
②プライバシーと同意
参加者や講師のプライバシーを尊重しましょう。
特にコンテンツに個人的な情報を含む場合、事前に同意を得ることが大切です。
録音や撮影が行われることを参加者や講師に明示し、同意を得るための手続きを行います。
③機材と技術
高品質の録音や撮影を実現するために、適切な機材と技術を選定しましょう。
ノイズキャンセリングマイク、高解像度カメラ、スタビライザーなどを使用することで、良質な映像と音声を記録できます。
④位置と角度
カメラや録音機材を設置する位置と角度を慎重に選びます。
講師の視野や参加者の邪魔にならないように配慮しながら、最適な録音や撮影を行います。
⑤テストとリハーサル
講演会前にテストとリハーサルを必ず行いましょう。
録音機材やカメラの動作確認、音声レベルの調整、映像と音声の同期を確認します。
⑥バックアップとしての予備機材
予期せぬトラブルに備えて、バックアップの録音機材やカメラを用意しましょう。
またバッテリー、メモリーカード、ケーブルなどの予備品も持参することが大切です。
⑦録音と撮影の設定
オーディオ録音機材の設定やカメラの設定を適切に調整しましょう。
音声のクリアさや映像の鮮明さを確保するために、適切なフォーマットやビットレートを選択します。
⑧録音と撮影の保存とバックアップ
録音と撮影データを適切に保存し、バックアップを取ります。
データの損失を防ぐために、複数の保存場所やクラウドストレージを使用します。
⑨編集と配信
講師から一部カットを依頼された場合など、必要に応じて講演会の録音や映像を編集します。
また、YouTubeなどのオンラインプラットフォームやウェブサイトを活用して、講演会のコンテンツを配信・販売します。

これらの注意点を守りながら、講演会の撮影や録音を準備し、参加者や講師に価値ある情報を提供しましょう。


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