第1章 講演会の企画立案が最初のスタート

講演会の企画には、時間と労力がかかりますが、成功させると多くの人に示唆や感動を与えることができます。

目的とテーマを決め、予算の確保、講師の選定、日程と場所、宣伝をどうするかなど、やらねばならないことが山ほどあります。

最初の企画立案をしっかり取り組むことで、主催者や講師、また参加者も満足度の高い講演会を実現できます。

講演会を企画する際には、下記の7つの手順を参考にしてみてください。

 

1.講演会の目的やテーマを決める

講演会を開催する目的は何か?企画担当者は、まず講演会の目的を明確にすることが大切です。

目的がはっきりしていることで、どのような講演を企画すべきかが見えてくるでしょう。

講演会で伝えたいメッセージを明確に定義します。

また、伝えたい情報や意見、知識、インスピレーションなど、参加者に伝えたい内容をはっきりさせましょう。

このメッセージが講演会の目的を達成するための大切な要素となります。

また目標を設定することで、講演会の目的を具体的に検証できるようになります。

例えば、特定の知識を参加者に伝える、参加者の意識を変える、参加者のスキルを向上させるなどの目標を設定します。

 

2.参加者のニーズを把握する

講演会を企画する上で、参加者のニーズを把握することが重要です。

企画担当者は、聴衆の興味関心やレベル、業界やテーマについての知識などを考慮し、講演内容やプログラムの構成を検討する必要があります。

参加者に対して、事前にアンケートや登録フォームを送付することで、ニーズや関心事を把握することができます。

アンケートには参加者のバックグラウンド情報や興味関心の項目、期待する学びやテーマの提案などを含めると効果的にニーズを汲み取れます。

また同様のテーマや業界で開催される類似の講演会や競合するセミナーなどを調査します。

これにより、参加者の関心や要望、トレンドを把握することができます。

公式ウェブサイトや過去のイベントレポート、ソーシャルメディア上の参加者のコメントなどを参考にします。

入手した参加者のニーズについては、当日までに講師と共有しておきましょう。

 

3.予算管理

講演会を開催する上で、予算管理も重要な課題のひとつです。

企画担当者は、予算の範囲内で、講師の講演料や会場費、広告費、設備費などをうまく調整し、

効率的に予算を使いこなす必要があります。

(予算については第2章で詳述します。)

 

4.講師の選定

講演会の成功には、講師の選定が非常に重要です。

講師は、講演の内容やテーマに関する知識や経験を持っているだけでなく、

プレゼンテーション能力や話術にも優れていることが望ましいです。

講師セレクトでは長年の実績より、講演者の経歴や実績、話術などを見極め、適切な講演者をご提案することができます。

(講師の選定については第3章で詳述します。)

 

5.会場の選定

講演会を開催する際には、会場の選定も重要です。

会場の広さや設備、立地などを検討し、参加者が参加しやすい会場を選定するために、以下の5つのポイントを考慮します。

まずは、参加予定人数に合った適切な収容人数を持つ会場を選びます。

会場の広さやレイアウトが参加者の快適な受講に影響を与えるため、参加者数に見合ったサイズの会場をピックアップすることが重要です。

第二に参加者が会場にアクセスしやすい場所を選びます。

公共交通機関へのアクセスや駐車場の有無、近隣の交通状況などを考慮します。

多くの方に講演会に参加していただくために、交通の便が良い場所を選ぶことが重要です。

また別会場での懇親会やホテルへの宿泊などを予定している場合、ズムーズに参加者が移動できるよう考慮しましょう。

第三に会場に必要な設備が充実しているかどうかを確認します。

プレゼンテーション用のスクリーンやプロジェクター、音響システム、WIFIなどの設備が必要な場合、会場がこれらの設備を提供できるかどうかを確認します。

第四に講演会のテーマや目的に合った会場の雰囲気やイメージを考慮します。

会場の内装や装飾、照明などが講演会の雰囲気や講師のイメージに合っているかどうかを確認します。

参加者が違和感なく、快適で魅力的な環境を提供することが重要です。

第五に会場選定においては予算と費用も重要な要素です。

会場の料金や追加費用(設備の利用料、飲食物の提供、スタッフの配置など)を確認し、予算内で適切な会場を選ぶことが必要です。

 

6.講演会の日程の決め方

まずは講演会の目標やテーマと関連性のある日程を選びましょう。

例えば、特定の季節や記念日、業界のイベントなどに関連した日程を選ぶことで、参加者の関心を引くことができます。

次に参加者が参加しやすいスケジュールを考慮しましょう。

特定の業界や地域で働く人々の一般的なスケジュールを把握し、彼らの繁忙期を避けることが重要です。

また週末や夜間に開催することにより、参加しやすくなる可能性も考慮しましょう。

事前にチェックしておきたいのは、競合イベントとの調整です。

同じテーマの競合するイベントとのスケジュールを把握しましょう。

競合イベントと日程が重ならないようにすることで、参加者の集客につなげることができます。

見落としがちなのが、講演会の内容や規模に応じた適切な準備時間を確保することです。

講師や主催者がプログラムの準備、講師の選定、広報活動、会場の手配などを行うためには十分な時間が必要です。

余裕を持ったスケジュールを立てることで、クオリティの高い講演会を実現することができます。

最後に、講演会の日程を決める際には、予算とリソースの面も考慮に入れましょう。

特定の時期には会場料金や講師の報酬が高くなる場合があります。

予算とリソースの制約を考慮した上で、最適な講演日程を見つけましょう。

 

7.PRの戦略の立て方

講演会を成功させるためには、PR戦略の立て方も重要です。

企画担当者は、効果的なPR方法やプロモーションの戦略を検討し、参加者を集めるための施策を実施する必要があります。

最初に、講演会参加者のターゲットを明確に再認識しましょう。

参加者の属性、関心事、ニーズを把握することで、効果的なPRメッセージやチャネルを選択することができるようになります。

次に講演会のメッセージを明確にし、参加者に魅力的な内容を伝えるためのコアメッセージを設計し、キャッチコピーを作成します。

参加者が得られるメリットや付加価値、講演会のユニークな要素を強調し、興味を引くようなメッセージやコピーを作ります。

これらをチラシやポスターなど、アナログ媒体に展開していくのはもちろん、PR費用を最小限にするためにも、インターネットを活用したオンラインプロモーションは効果的な手段です。

ランディングページ(LP)やブログの作成、メールマーケティングなどを通じて、講演会の情報を発信しましょう。

ソーシャルメディア(SNS)を上手に活用すれば、参加者が拡散してくれることも期待できます。

参加者へ向けた魅力的なコンテンツや講師の紹介などを提供します。

さらに講演会のPRを強化するために、関連するメディアとの連携を活用しましょう。

メディアリリースやプレスリリースを配信し、講演会のハイライトや特徴を報道してもらうことが重要です。

また、業界の専門誌や地元の広報誌、ブログなどへの寄稿やインタビューの提案も有効です。

そして意外と盲点なのが、関連する団体や組織とのパートナーシップを構築することで、講演会のPRを拡大することです。

同時期に共通のテーマでの講演会を行う主催者に連絡を取り、共同プロモーションや相互リンクなどを通じて、お互い紹介し合うことで参加者の範囲を広げることができます。

一点だけ気を付けたい点があります。

SNSやチラシでPRするときは必ず講師の公式プロフィール(使用してもよいと許可が出ているもの)を使用しましょう。

また、事前に講師へ確認を取る必要があります。


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