大塚　シノブ

プロフィール

単身中国北京へ渡り、北京の演劇大学・中央戯劇学院(チャンツィーイー、コン・リー卒)の監督・演技学部にて舞台監督・演技を学ぶ。アジア・アメリカ等で放送されたCM出演をきっかけに、中国現地にてモデル・女優業を開始。開始数ヶ月後、中国売上ナンバー１女性ファッション誌『瑞麗』の表紙モデルとして日本人初抜擢。３～４年間、同誌モデルとして、また中国の２０誌近くの雑誌にて活動。その他広告、CMなどに出演。香港では売上ナンバー２大手化粧品ブランド『FANCL HOUSE』イメージキャラクターに抜擢（香港化粧品業界史上日本人初イメージキャラクター抜擢）。香港でも雑誌表紙数誌に登場。後、中国で主演映画、ドラマ、番組等に出演。

帰国後、スターダストプロモーション等に所属し活動。シンガポール地上波ドラマに日本人初抜擢で主演(TBS合作)。シンガポールのニュース、新聞にも取り上げられ、番組出演、現地雑誌表紙、インタビューなども掲載。日本ではドラマ、映画、舞台、化粧品エクスボーテイメージキャラクター他、帰国後も中国での映画主演、日中合作ドラマ、上海神戸コレクションゲストモデル出演、東京国際映画祭イベントでの中国語司会など、中国関連の仕事も継続。日本メディアでは、朝日新聞「ひと」、日経新聞対談、西日本新聞、雑誌インタビュー掲載多数他、NHK関連の番組・ラジオ、他書籍などにも自身の半生などが取り上げられた。他、寄稿、日本のメディアにて映画評の執筆他。*現在は女優・モデル業は行っていない。

講演テーマ

【行動力が結果を生む・夢の実現──私が３つの日本人初を手に入れるまで】

２０代前半、日本で芸能事務所をクビになるという挫折を味わう。その後プライベートでモンゴルを旅し、４人のツアー客のうちの１人が目の前で落馬、亡くなってしまうという事故が起きる。その人の突然の死がきっかけとなり、中国へ渡り、勝負してみることを考える。その５カ月後、全てを捨てて単身北京へ飛び、中国人気ナンバー１女性ファッション誌の表紙、香港売上ナンバー２大手化粧品ブランドイメージキャラクター、シンガポール地上波ドラマ主演という、３つの日本人初抜擢を経験するまでに至った。全ては行動から始まることを、自らの経験から話したい。

【コネなし・ツテなし・語学力なし。それでも海外に出て、勝負して、結果を出す。】

以前私は単身北京へと渡り、コネもツテも知り合いも全くなし、勉強たったひと月程度の語学力から、香港のモデル事務所・中国の芸能事務所に所属し、多くの仕事をする機会に恵まれ、結果的に夢も目標も想像以上に叶いました。当初はゼロから始まった人脈も、お酒を飲まずとも２００人以上の人脈を築くまでに至りました。全ては人との繋がり、コミュニケーション、環境への適応力、そんな基礎的なものが関係していると思います。語学の学び方も加え、どう違う文化に溶け込んでいくか、外国人としてでなく勝負していくかを、私なりの経験からお話したい。

【強いメンタルを作る。熱意と立ち上がる力を養おう──自分を信じる者は救われ　る。】

最初に日本で所属した事務所では、２００以上オーデイションに落ち続け、三年間続けた結果、事務所を実質クビになるという挫折を味わう。オーデイションに落ち続けることは、就職の面接に落ち続けるようなもの。容姿も含まれるので、相当メンタルが強くないとやっていけない。中国でもSARS、デモ、文化の違い、偏見、生活、日本に帰国後も所属していた映画会社が倒産するなど、多くの試練に見舞われた。それでも私の人生こんなことでは終わらないと信じていたら、災いは吉に転じた。試練は学び。その過程で学ぶことは多い。それをバネに次に繋げる力を養う。全てを強さに変える発想の転換術。海外での旅の経験も含めて話す。

【ファーストインプレッションで印象を残す──見た目に説得力を持たせる方法】

苦悩時代、日本でのオーディションはCMが多かった。多くの落選経験から、どうしたら一瞬で先方の目に留まることができるかを考えていた。ただ当時は事務所の言う通りにするしかなかった。中国に渡り、見た目も自己プロデュースしていくことを考え実践すると、スルスルと仕事が決まって行った。日本に帰国し大手事務所に所属すると、オーディションでなくプロデューサーに直接会って決まることが増えた。会って話す、それだけ。見た目に説得力を持たせることも重要だ。その後も芸能以外の仕事でも、人生は一期一会、印象を残すことは大事だと考えている。日本含めアジアでの、軽く５００回は越えるモデルとしての撮影経験から得たこと、アジアも含めた１０社以上の街頭芸能スカウトを受けた経験もあり、苦悩時代の経験で学んだことが生かされた結果だと思っている。その法則について、私生活でも生かせる、見た目に関する哲学、印象操作などについて話す。

【大人になっても語学力は身に着けられる】

私は元々大学などで中国語を専攻していたわけでもなく、たったひと月のみの勉強で、語学もままならないまま２０代でいきなり中国へと渡りました。私の語学勉強法は、習うより慣れろ。机上の勉強とはまたひと味違う、日常生活の中での自分なりの勉強法でマスターしました。半年後には日常生活に困ることもなくなり、１年を過ぎたころには中国人と間違えられるようになり、その後は映画やドラマの中で中国人役までこなすようになりました。もちろん通訳は一切使わずです。中国語を熱心に勉強していても、現地の在住歴が長くても、通用する語学力を持っていないなと思われる方々はたくさんいます。教科書上の学びじゃなく、現地の人と対等に渡り合える語学力を持たなければ、その社会にも入っていけなければ、コミュニケーションも取れません。教科書の勉強より、生きた語学力を身に着ける実践方。私の学び方も交えながらお話しします。

【日本人には欠けているNOと言える力と、上手く攻める力】

海外ではしっかり自己主張をしないと、ビジネスはもちろん、生活にも支障が出ます。実際中国でも、韓国企業は上手く進出できているのに、日本はなぜダメなんだろう...と思うこともよくありました。それは習慣、性格上の違いです。日本人の押しの弱さ・遠慮は、海外では通用しません。日本では気持ちを察してくれることもありますが、海外では自己主張をしないと無のままです。日本人の優しさゆえ、歯にものの挟まったような表現方法は誤解も生みます。日本人の腹の探り合いのようなコミュニケーション方法も、あらゆる場面で時間を無駄にしています。私も海外に出るまでは、日本がスタンダードだと思っていました。でも実際は、何事も積極的に働きかけていかないと、誰も察してもくれなければ、見つけてもくれないのです。私自身、中国をはじめ海外の方々との仕事や生活、また日本でも仕事で人に選んでいただく際に実行していたことなども含め、積極性の大切さ、相手にどう攻めていくべきか、NOと言える勇気がいかにビジネスや日常生活にとって大切かをお話ししたいと思います。

【自分にしか生きられないオンリーワンの人生を生きる】

仕事・結婚・人生...周りと同じでなきゃいけない、周りと同じ人生に乗らないと変な目で見られる、陰口を叩かれる...それでは自分の人生を歩んでいるのではなく、人の意見に左右されて自分の人生を歩んでしまっているということ。まるで人の人生を歩んでいるに等しい。人生は一度きり。人が死ぬ間際に最も後悔するのは、挑戦しなかったことなのだそうだ。前に道がなくても自分が作れればいい、人と同じ人生を歩む必要もない。一番大切なのは、死ぬ間際にあれもしなかったこれもしなかったと後悔しないこと。せめて人生一度ぐらいは冒険すること。挑戦すること。自分で自分の人生を作っていくこと。その方が人生ワクワクできて面白い。私も前例がない中で、不安の中、突拍子もない選択をしたが、それによって得たことは大きかった。自分の人生を豊かにすること、死ぬ間際に、なんだかんだあって、自分は自分として生まれた甲斐があったな、その命を全うしたなと思えるように生きること。自分オリジナルの人生について考える。

【順其自然──中国人の自然に身をまかせるという生き方に救われた】

：「順其自然」とは中国語で、なるようになるさ、なりゆきに任せようという意味である。日本でもそのような言葉はあるが、中国人はこの言葉を本当に口癖のようによく使う。中国人は適当な性格だ。でも私はこの言葉や、そんな中国人の適当さに救われた。中国に渡る前、日本で芸能活動を始めた私は、空回りする活動の中で圧迫感を覚え、日常生活にまで支障をきたすようになっていた。このままでは私はどうなってしまうんだろう。きっとそのまま日本に居続けていたら、ものすごいストレスとプレッシャーの中で自分が壊れてしまっていたかもしれない。ところが中国へ飛び出したことで、中国人の生き方・考え方を知り、気が楽になった。中国人のバイタリティー、楽観的思考、ハングリー精神...楽しく人生を生きる上でのものの考え方について、自らの経験も含めてお話しする。