第12章 新入社員から幹部・管理職まで「講師派遣型研修」とは


講師派遣型研修とは、企業や団体が外部の専門家や講師を派遣してもらい、特定のテーマやスキルに関する研修を行う形式の研修です。
企業内での研修担当者が行うインハウス研修とは異なり、外部から講師を招くことが特徴です。
例えば、リーダーシップトレーニング、コミュニケーションスキル向上、プレゼンテーション技術の向上などが挙げられます。
このような研修は、外部の専門家や講師の知識や経験を活用することで、参加者にとってより有益な学びの機会を提供することができます。
また、新しい視点やアプローチを取り入れることで、従来の研修とは異なる価値をもたらすことも期待できます。

1. 講師派遣型研修を実施するプロセス

講師派遣型研修を実施するプロセス

①ニーズの確認
まずは、研修を実施する目的や対象者、必要な内容を明確化します。
企業や団体のニーズに合わせて、研修のテーマやスケジュールを検討します。
②講師の選定
研修テーマや目的に適した講師を選定します。
その際、講師の経験や専門性、実績などを考慮します。
③日程調整
講師のスケジュールや依頼者側の都合を考慮して、最適な日程を決定します。
研修は数日にわたるケースもあるので、早めに調整するようにしましょう。
④研修内容の決定
講師と協力して、研修内容を具体化します。
参加者が得るべき知識やスキル、研修の形式や方法などを検討します。
⑤契約の締結
講師との間で契約を締結します。
報酬や研修内容、日程などについての合意を文書化します。
⑥研修の実施
講師が企業や団体に訪れ、研修を実施します。
講義やワークショップ、ディスカッションなどを通じて、参加者が効果的に学べるように実施します。
⑦フォローアップ
研修後には、参加者のフィードバックを収集し、研修の効果や改善点を検討します。
必要に応じて、フォローアップ研修やサポートを提供します。

このように、講師派遣型研修は計画的に進めることで、効果的な学びの機会を提供することができます。

2. 新入社員向け講師派遣型研修のプログラム事例

新入社員向け講師派遣型研修のプログラム事例
以下は日本経営開発協会・関西経営管理協会で行った、新入社員向けの講師派遣型研修のプログラムの事例です。

①新入社員向け基本マナーの知識徹底研修
社会人一年生にとって、ビジネスマナーの習得は基本中の基本であり、仕事を円滑に進めるためには欠かせないものです。
しかし、「ビジネスマナーの重要性はわかっていても、それが実践できているか不安」という方も少なくありません。
ビジネスマナー基本研修では、「相手に不快な思いをさせない、信頼されるビジネスパーソンとなる」ことを目的に、身だしなみ、あいさつ、敬語、名刺交換、電話応対、来客対応など、あらゆる場面における実践的なビジネスマナーのポイントを具体的にお伝えします。
研修では、マナーの本質を講義形式で解説するだけではなく、ロールプレイングを通して何度も体験するなかで、理解を深めることが可能となります。
②新入社員マインドチェンジ研修
新入社員にとって大事なのは、学生から社会人へマインドチェンジすることです。
まずは、会社という組織の一員としての自覚を促します。
また、仕事を受け身ではなく、積極的にそして主体的に取り組む社会人となるため、早い段階から意識の醸成を図ります。
同時に、社会人として守るべきルール、マナー、コミュニケーション、仕事のやり方といった基本的な知識・スキルについても学びます。
こうしたマインドと、知識・スキルの両面から鍛えることで、職場で通用する新入社員へと一歩近づくことができます。
③自ら考え、自ら行動する若手社員育成研修
いつまでも新人気分を引きずることなく、後輩から慕われる、自立したビジネスパーソンとして脱皮します。
若手社員は、組織、チームの一員として、先輩や上司、そして同僚と協力しながら仕事を進めていくことが求められます。
その一方で、自立したビジネスパーソンとして、自ら考え行動し、粘り強く最後までやり抜くことも大切です。
まずは自立型社員になるための意識を持つこと。
それから基本的な仕事の進め方、周りとのコミュニケーションの取り方、そして主体的に行動するための様々なスキルを鍛えることで、期待される若手社員へと成長することができます。

3. 幹部・管理職向け講師派遣型研修のプログラム事例

幹部・管理職向け講師派遣型研修のプログラム事例
以下は日本経営開発協会・関西経営管理協会で行った、幹部・管理職向けの講師派遣型研修のプログラムの事例です。

①管理職向け インバスケット研修
管理職に必要な判断力、問題解決力などのマネジメント力向上を目指す研修です。
具体的には、管理職に必要な能力である、「問題発見力」「問題分析力」「創造力」「意思決定力」
「洞察力」「計画組織力」「当事者意識」「ヒューマンスキル」「生産性」「優先順位設定力」を
実際のワークを通じて養います。
自らのマネジメントの現状について、気づきの多い研修です。
次期管理職候補、現管理職、新管理職の方々に最適です。
②ハラスメント防止研修
まず、ハラスメントとは何かを正しく理解していただくための基本知識、ハラスメントを生まない職場づくりに必要な取り組みや注意点を学んでいただきます。
そして、基礎知識をインプットしていただいたうえで、「ポジティブな表現」「軸足の置き方」など日々の仕事におけるコミュニケーションの中でハラスメントを未然に防ぐために必要なマインドやノウハウを学び、安心して成果を生み出し続けることができる「温かみのある職場づくり」の実現につなげていただきます。
③マネジメント能力向上研修
社長の想いを形にし、貴社社員としてより一層活躍するために必要な考え方・基本スキルを習得する内容です。
座学だけではなくワークを中心に行ない、実践形式で、日々の業務で即活用できるプログラムとなっております。
社員の成長は企業の成長・繁栄に直接かかわってきます。
そのためには、常に向上心を持ち、意識し行動する社員が不可欠です。
教育を通じて社風・雰囲気・意識・行動を今以上に高いレベルに押し上げ、社員自らが考え、答えを出し、個人の成長=企業の発展という意識を身に付けるためのプログラムをご提案いたします。
そして、社長の想いを社員一人ひとりが日々の行動として実践し、今以上に戦力化されることにより、結果として業績に反映されるものと考えます。
④管理職のスキル向上と意識改革研修
会社組織において、管理職に対する期待ほど大きいものはありません。
部下の指導・育成、部門の目標達成、そして部門の抱える問題解決や、全社に関わる問題の解決といったことが期待されています。
5年後10年後の将来にわたって大きな影響を与えることばかりであり、管理職はそれほど重要な存在ということがいえます。
一方、会社からの期待を一身に受けている管理職ですが、イマドキの部下の指導方法が分からなかったり、問題解決の手法についても十分なスキル教育を受けていなかったりなど、職務を遂行する上で、さまざまな不安を抱えていることも事実です。
そこで、管理職が自信を持って部下指導を行うための、業務を遂行する上で欠かせない知識・スキルについてしっかり学びます。
⑤新任管理職向けマネジメント基本研修
本研修は、新任管理職としての仕事の始め方を具体的に知り、役割を遂行するために必要なスキルを習得し、大きな成果を発揮していただくための研修です。
昇格した以上、優秀な管理職であると思われたいもの。
管理職として求められていることを知り、研修を通じて役割を遂行するための行動、計画の立て方、準備の仕方が分かります。

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